連載中の話。

 

完結後は推敲してpixivアップします。

 

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食べる前に売り切れてしまったロブスターロール。ただの小さな忌々しい経験にならずに終わったのは、リヴァイの前で並んでいた男の存在があったからだ。

「あの……この辺分からないんですが、安くて美味い場所知りませんか?」

彼の一言をきっかけに、二人の運命の歯車が密かに静かに回りはじめる。

海外出張中のリヴァイ、そして明日に自国へ帰るらしい留学中のエレン。

 

離れたくない。これきりだと思いたくない。

どれだけ想いが膨らもうが、エレンは自分の国に帰り、そしてリヴァイもまた仕事を終えて帰らなければならない。

 

・エレンはドイツ、リヴァイはニューヨーク、そして二人が出会った場はカナダをモデルとしています。

・執筆者は海外に関する知識がないため、調べそこねている部分がある恐れがございます。

・いつものことですがハッピーエンドです。揺るぎません。



「オレばっかり寂しいの嫌だからさ、アンタのコレで慰めてよ」

どうしてこうなってしまったのか。

何故自分はベッドの上で、操られているかのごとく自ら服を脱いでいるのか。

 

中学二年生のリヴァイ×家庭教師のエレン。淫靡な雰囲気は全くない、からっとした関係のはずだった。

 

「おい、エレ――」

 

・メスお兄さんを目指した結果できあがった、ただの襲い受けになったエレン。

・孤独な金持ちのリヴァイ。

 



歌う姿に一目惚れをし、付き合った相手はNo Nameのボーカリスト、Lだ。付き合えるまでは必死であざとく振る舞い、付き合ってからもアイドルスマイルを振りまいて可愛子ぶった。

そして十七に成長してふと気付く。彼は自分ではなく『エレりん』が好きなのではないか。

当たり前だ、普段の態度なんて出していない自分が悪い。

 

「別れましょう」

 

自分が持っている我儘で利己的で子供じみた愛。

リヴァイが与えてくれる慈しむような無償の愛。

 

「愛してくれりゃあ、充分だ」

 

至愛の幕が、上がるまで。



終戦間際の置き土産のような爆撃で壊滅的被害を受けたシガンシナ。一人生き残ってただただ必死に生きていく幼少期。
大人になるが学はなく、戸籍もない。たまたま助けた老夫婦から礼代わりだと宝くじを一枚渡された。

森で行き倒れているボロボロのサラリーマン。自殺志願者かと説教したら、ただ飢えているだけだったようだ。
ふたりきりで過ごすゴーストタウン、当たっていた宝くじ、そして――

頼りになる大人に恋をして。

・R18シーンは一度しかない。
・リヴァイがチートレベルな存在。

想いを告げないまま、エレンは手を離す決意を固めなければいけない。
彼を、いつまでも死んだ村の住人にするわけにはいかないのだ。