全身撫で回してしゃぶり尽くしたい。キスの雨を降らせて、唾液で汚してしまいたい。童貞のように気ばかりが急いて、着たばかりであろう服をぽんぽんと脱がしていった。

「オレも、あなたの身体が見たい」

 目を伏せ恥じらいながら言われて、慌てて己の服を脱ぎ捨てた。自然と身に付けていたはずの自分のペースが全くわからない。欲望と本能だけがリヴァイの身体を動かしていた。

 どこもかしこもすべすべで、舐めても舐めても舐め足りない。舌が乳首を掠めれば、身体がびくっと小さく震えた。性感帯を見つけた喜びがリヴァイの舌を大胆に走らせる。

「ふ、……っ」

 すぐにピンと硬くなったそこを舌で弾いて、絡ませて、軽く吸い付く。肌全体にぽつぽつと鳥肌が立って、気持ちよさそうな呻き声が聞こえた。

「ここ、弱いのか?」

「そんな、はずじゃ、なかったけど……っ」

 なら、自分が触って初めてこれだけの反応をしたというのか。頭がくらくらとするような色気に当てられて、リヴァイの怒張がびくりとエレンの脚を叩いた。触られてもいない性器がぬるついているのはお互い様のようだ。ぴくぴくと腹をくすぐる性器はぐっしょりと濡れている。

「くそ、堪らねえ」

「は、きもち、いい」

 同時に母国語で呟いて、熱いため息を漏らす。外国語を習得していてよかった。エレンの言葉を一つたりとも逃したくはない。

 乳首をいじめれば、次に愛したくなったのは性器だった。ガチガチに強張った性器を頬張れば、ぬるりと男の味が広がっていく。どうすれば気持ちよくなってくれるのか、分からないなりにしゃぶりながら舌を這わす。

「あっ、あ、待って、も、すぐ出そうっ」

 切羽詰まったドイツ語を聞かずに、じゅるりと吸って唇で扱く。唇が届かない根本は手でぬるぬると扱き上げた。エレンの腹が波打って、腰がぐっと持ち上がる。びくびくと震える性器がぱんぱんに膨らんだ。

「出るって、あっ、あ! は、ぁ、――ッ!」

 どくりと口の中を青臭さが埋め尽くす。これがエレンの絶頂の味だ。ベッドの上でびくびくと跳ね続ける腰を押さえつけて、最後の一滴まで吸い取った。ねっとりと喉に残る味をもったいぶって少しずつ飲み込んでいく。は、と吐き出した息はエレンの濃い匂いがした。

「の、飲んじまったんですかっ?」

「つい、な」

「つい、じゃないですよ! 美味いものでもねえのに!」

 エレンが流暢な英語を手放すほどに心を乱されている。ドイツ語で放たれた文句は、言葉以上の喜びをリヴァイに与えた。

「オレばっかり気持ちよくなっちまったじゃないですか!」

 怒ったような口ぶりだが、顔色で分かる。照れ隠しだ。ニヤニヤと緩みそうな顔は、次のエレンの言葉でぽかんと固まった。

「オレもあんたに気持ちよくなってほしいけど、童貞だからどうすればいいか分かんねえ。何すればいい? 掘りたいですか?」

 さすがに抱くまでは考えていなかった。そして、エレンが未経験だとも思わなかった。

「俺もやり方が分からねえが……」

 尻を使うことぐらいしか知らない。絶対に異物が入ることのない場所に、己の欲望を突き立てていいのだろうか。

 きっと、ただ触れられるだけで自分は満足する。だがエレンがいいというなら別だ。身体を繋げて一つになって、深いところで触れ合いたい。

「掘っちまっても、いいのか?」

「いいです。オレだって、アンタが気持ちよくなった顔が見たいです。でも、ゴムがねえから……すぐ石鹸でしっかり洗ってくださいね?」

 くるりと後ろを向こうとした姿を制して、仰向けに寝かせたままがばりと脚を開かせた。ふっくらとした袋は緊張からかきゅうと縮こまっている。ねっとり舐めるとくすぐったかったらしく、脚にきゅっと力が入った。

 くたりとした性器はひと舐めしただけでむくりと芯を持つ。射精したばかりだが、もう弾込めが完了しているようだ。年の差をひしひしと感じながら、下側から先端に向かってゆっくりと舐めあげる。

「ぅ、……っ」

 袋と入り口の間の何もない箇所にも舌を這わせる。少しだけ硬くなっているそこも、エレンの性感帯の一つのようだ。

「なんか、熱いような、へんな感じがする……」

 つついたりなぞったり、舌で遊べば遊ぶほどピクピクと小さく身体を震わせている。ちらりと見えた入り口に舌を滑らせると、身体は驚いたようにびくりと大きく揺れた。

 女の身体と違って、ぬるつきのない後孔はぴったりと閉じている。唾液をたっぷりつけた指でくりくりと刺激するが、後孔が緩む前に乾いていく。上から唾液を垂らしてなんとか指先に力をこめるが、異物を排除するように押し出されてしまった。エレンの性器がくったりと萎えて勃ちあがる兆しが見えない。

「痛むか」

「ちょっとだけ……なんか滑りがよくなるようなやつがあればいいんですが……」

 思案するように視線をさまよわせたエレンが、はっとした顔で起き上がる。荷物をがさがさと漁ってから、軟膏のようなものをリヴァイにずいっと差し出した。

「これ、使ってください」

 医者の卵であるエレンが出したものだ。尻に入れても安全なものなのだろう。

 指でたっぷりと掬い取って、入り口回りをくりくりとくすぐる。表面を触っているだけでもエレンは気持ちよさそうにヒクヒクと腰を震わせている。控えめな吐息がどんどんと粗くなっていく様子に興奮して、唇を舌で湿らせた。

 ぬるぬるの指は、スムーズに入り口を通過した。少しの抵抗はあったものの、入ってしまえば指を奥へ奥へと吸い込まれる。ここからどうすればいいか、まるで分からない。ゆっくりと内部を撫でて性感帯を探そうにも、尻の中に存在するかすら不明だ。しかしやるならば気持ちよくなってもらって、自分との思い出を少しでもいいものにしておきたい。

 分からないなりに、エレンの顔色を観察しながら内部をゆっくりと探る。柔らかな内壁はつるりとしており、軟膏でベタついている。悩みながら指を動かしていると、入り口のきゅっと締まった筋肉が次第に弛緩していった。性器を挿れるならば、広げるだけ広げられるよう指を増やして様子をみたほうがいいだろう。

 二本に増やした指で丹念に壁を撫でていると、エレンの息が少しずつ乱れていった。中に性感帯が存在している。角度や位置を変えて触り続けて、薄い壁を押すようなしこりが腸壁の向こう側にあることに気付いた。

「ここ、気持ちいいのか?」

「分かんね、けどっ……そこ、変な感じ、っ……」

 触れば触るだけ、快感が増幅していくようだ。エレンの熱を帯びた身体はうっすらと汗で濡れて、桃色に熟れている。

「ぁ、きもちっ、いい、かも……」

 優しく圧迫されるのが好きらしい。己の怒張で思いっきり擦ってやりたい。切なげに眉根を寄せた不安気な顔を、だらしなく緩ませてやりたい。ごくりと喉が鳴った。溢れ出る欲望は胸をドクドクと高鳴らせ、全身をのぼせそうなぐらいに火照らせる。

「ん、は……っ、あ、……っ」

 内部がびくびくとうごめいて、エレンの顔がぐしゃりと歪む。腹にとろとろと我慢汁が溜まっていった。

「やば、やばい、ですっ」

 腹筋が小刻みに波打って、性器がびくりと腹を叩く。脚がせわしなく動いて、逃げるように腰がくねる。ふやけた指を引き抜くと、切なそうな呻き声が降ってくる。

「いいか?」

 もう、挿れてしまいたい。ぐずぐずに濡れた先端をぴたりと押し当てて、エレンの顔色を窺う。すぐにでも中に侵入したいのを、奥歯を噛み締めて堪えた。

「挿れて、大丈夫ですからっ」

 慎重に内部を性器でこじ開ける。熱い腸壁と同じぐらい、己の怒張も熱を持っていた。腹に力を入れて、ガクガクと犬のように腰を振ってしまいたい衝動に蓋をする。

「は、……っ」

 きつきつの腸壁に性器を包まれて圧迫されている。抜き差しするのを我慢する代わりに、エレンの身体に手を伸ばした。ガチガチに強張った性器を握ると、途端に腸内がうねってリヴァイに快感を与える。

 腰をゆっくりと動かすと、エレンの声がさらに甲高くなる。見つけたばかりの性感帯を何度も擦り、暴れる腰を強く掴んだ。

 ただでさえ、今までにないほどに恋慕を抱いた相手と交わっているのだ。ぶわりと汗が吹き出して、奥歯が嫌な音を立てた。まだ、エレンの身体を味わっていたい。

 リヴァイの願いはたやすく崩壊する。

「も、出る、出、あ、あぁ――っ」

 二発目の射精だというのに、おびただしい精液はエレンの胸から腹までどくどくと濡らしていった。連動するようにびくびくと痙攣する後孔に、頭の中が真っ白に染まる。気付けば汗だくになってガクガクと腰を揺すっていた。つま先から頭のてっぺんまで、ビリビリと電流が駆け抜ける。

「エレン、俺も、出すぞ、っ」

 勢いよく引き抜いて、エレンの精液を上書きした。最後の一滴まで出し切って、ぶるりと身体を震わせる。シーツに点々と汗の染みができていた。